『不動産担保証券』とは、住宅ローン債権を裏付けとして発行される証券のこと。
資産担保証券(「ABS (Asset Backed Security)」)の一種で、通常は、債券の形で発行されます。
通常の債券は発行体が自身の事業から生じる利益を、債券所有者への元本返済・利子の支払いに充てます。
それに対し、不動産担保証券は、裏付けにしている住宅ローンの元本返済や利子支払いで受け取る資金を、債券の元本返済・利子の支払いに充てます。
一般に、住宅ローンは貸し出す際に、家や土地などの不動産を担保にとっており、元本返済、利子の支払いが滞った場合には、担保に取った不動産を売却して元本返済・利子の支払いに充てます。
そうした住宅ローン債権を裏付けとしているため、不動産担保証券は通常の債券に比べて安全性が高い債権とされています。
英語では「Mortgage Backed Securities」というため、略して「MBS」とも呼ばれます。
日本では、「フラット35」を提供する住宅金融支援機構などが不動産担保証券を発行しています。