『逆イールド』とは、短期金利が長期金利よりも高くなること。
通常、金利は貸付期間が長いほど高くなるため、短期金利よりも長期金利の方が高くなります。
年数を横軸・金利を縦軸にしてこれを表すと、横軸は左から右へ1年、2年、3年、5年、10年、、、となり、1年よりも2年、2年よりも3年、、、が金利が高くなるため、緩やかな右肩上がりの曲線ができます。これを『イールドカーブ』と呼びます。
そのため、イールドカーブは通常、右側の長期金利の方が高くなっているのですが、急激な金融不安や金融政策の変更、インフレなどを受けると、信用不安や、インフレ抑制のために中央銀行が利上げを行うことから、短期金利が急上昇して長期金利よりも高い状態になって、イールドカーブのグラフの左側が高くなります。
これを『逆イールド』といいます。
急激な金融不安や金融政策の変更、インフレなどが起こって金利が上昇すると景気が悪化するため、『逆イールド』の発生は景気後退のシグナルとされています。
金融市場では、アメリカの2年国債と10年国債の利回りの差(イールド・スプレッド)が特に重視されています。
過去においては、1988年12月、1998年5月、2005年12月、2019年8月に発生していますが、発生から1~2年程度経ってから景気後退局面に入る傾向があります。但し、逆イールドが現れると必ず景気後退が生じるわけではありません。
なお、『イールド』とは債券などの 利回り のことですが、利回りは金利の指標となっているため、金利と同一のものとして扱われることがあります。