将来 Vision ― 自分が希望する未来を言葉にして明確にする

学ぼう!資産管理!!

前回の記事「希望の将来を思い描いて計画を立てる!『資産管理』実践の全体像!!」では、『資産管理』の全体像として、5つのステップをご紹介しました。

今回の記事では、その5つのステップの内の、1番目のステップについて解説していきます。

 

『資産管理』で一番大切なステップ

前回の記事で詳しく解説していますが、資産管理を行うときには、次の5つのステップを順番に行っていくのでした。

  1. 将来 Vision ― 自分が希望する未来を言葉にして明確にする
  2. 目標 Goals ― 希望する将来の実現に必要なお金の額を決める
  3. 戦略 Strategy ― 目標を達成するための方法を決めて計画を作る
  4. 戦術 Tactics ― 計画を実行するための方法を決める
  5. 実行 Action-計画を実行して希望の未来を実現する

この順番で行っていけば、それぞれの段階で行うことはおのずと決まっていくのでした。

ということは、逆にいうと、前の段階のことを行わなければ、資産管理は実行できない、少なくとも、効果的な資産管理はできないということになります。

そのように考えていくと、前にある段階ほど重要であるということになり、そうであると、一番最初のステップ、「将来Vision―自分が希望する未来を言葉にして明確にする」ことが最も重要なことだということになります。

それでは、なぜ、「将来Vision―自分が希望する未来を言葉にして明確にする」ことが最も重要なことが、最も重要なことなのでしょうか。 それは、自分が何を望んでいるかが分からなければ、自分が何をすればいいのか分からないからです。

例えば、旅行に行く場合、まずは、どこに行こうかということを考えるでしょう。 なぜなら、目的の場所が決まらなければ、どんな交通手段で行くのかとか、お金はいくらくらいかかるのかとか、どれくらいの日数が必要なのか、など旅行に行くために必要なことが決まらないからです。 沖縄に行こうというのであれば、飛行機で、お金は飛行機代がLCCを使って2万円くらいで、始発・最終便であれば日帰りでもいいかな、いやいや、1泊くらいはしたいな、そうすると宿を予約して、予算も1万円位追加して、、、などと、旅行に行くのに必要なことをあれこれとかが考えて、決めていくことができます。

しかし、目的が決まらないと、次の行動に移れません。 旅行ではなく、目的地を定めずにあちこちをめぐる旅に出よう、という場合でも、心の赴くままであっても、とりあえず、どの方向に向かうかは決める・決まるから、次の行動、旅に出るということができるわけです。

『資産管理』でも同様で、まずはどんな未来にしたいのか、ということが決まらないと、どのようなことをすればいいのかということが決まりません。 そのため、「自分が希望する未来を言葉にして明確にする」ことが大切なのです。

希望する未来について考え言葉にする

とはいっても、それほど難しく考える必要はありません。
こんなこといいな、とか、できたらいいな、とかいうことを言葉にしてみるだけです。
人によって、あんな夢、こんな夢、いっぱいあるという人もいるでしょうし、人生を賭してかなえたい望みを持つ人もいるでしょうし、普通に流れに任せて生きていきたい、という人もいるでしょう。

また、実現の可能性などについても、この段階で考える必要はありません
現在50歳の人が、「ネコ型ロボットに会うために、あと90年生きる」などというのは、なかなか難しいと思いますが、今後の医療の発展次第では、可能かもしれませんし。
それに、希望の未来ですので、仕事のノルマなどのように、絶対に実現しなければいけない義務のようなものではありませんので、後で変えることもできます。

どのような未来がいいのか、ということは、誰かに強制されるものでもなければ、誰かに教えてもらうものでもありません。
自分で自由に想えばよいことです
大切なのは、自分の望みがどのようなものかを知り、それに向けて歩いて行こうとするきっかけを作ることですので、難しく考えずに、こんなこといいな、というものを考えてみてください。

そして、希望する未来が思いついたら、それを言葉にしてみてください
もちろん、頭の中であれこれと言葉を使って考えているときの、その言葉でもよいのですが、できれば、声に出したり、紙に書いてみたりするとよいでしょう。

「言霊」という言葉がありますが、古代、日本では、言葉には神秘的な力があり、ある言葉を声にしてしゃべると、その言葉の内容が実現する、と考えられていました。
スポーツの試合の前などにみんなで円陣を組んで「絶対勝つぞ!」的なことを言ったりした経験があるかもしれませんが、自分の望むものを言葉として、声に出したり、文字にしたりすると、そのための行動に移ろうという気持ちになれます。
自分の望む未来についても、言葉にして、できれば、声に出したり、紙に書いてみるとよいと思います。

希望する未来が思いつかない時は?

中には、どんな未来にしたいかが思いつかない、考えるのが難しい、という方もいるでしょう。
そのような場合には、将来の夢や希望を考えた時に思い浮かんだイメージを思いついた言葉にして書き表すとよいでしょう。

先ほど、「言霊」という日本の古い考え方について触れましたが、聖書には「初めに言葉ありき」という言葉があります。
「最初に言葉があった」という意味ですが、その後には、「言葉は神と共にあり、言葉が神であり、すべてのものは、この言葉によって創られ、言葉によらずに創られたものはなかった。」という内容のことが続いています。

神様とは言葉のことなのだ、というのが気になるところですが、長くなるのでそれはさておいて、この世界のものはすべて言葉で創られた、とまで言われるほど、言葉には人間のイメージをはっきりとした形にする力があります
ですので、思いついたことを言葉にして、書き出しておくと、より具体的なイメージができてきて、自分の望む未来が思い描けるようになると思います。

それでも、特に何も思いつかない、という場合には、ひとまず、次のうちのどれにしたいか、または、どれになりそうかを考えるとよいでしょう。

  1. 定年まで会社などで働く
  2. 定年前に稼ぎ切ってリタイア/セミ・リタイアする
  3. 働けなくなるまで働く
  4. 起業・独立する

たいていの場合、希望する将来はこの4つになると思います。
そして、その4つから、自分の希望や好みなどを色々と思いめぐらせていくとと、自分の思い描く未来が見えてくると思います。
なお、「自分のやりたいことをする」というのは「起業・独立する」の中に入れており、「ケ・セラ・セラ(なるようになる)」は、お話が続かなくなってしまうので、記載を省いています。

この4つの未来のどれにしようか、と考えたら、あとは、少し詳しく未来を思い描くだけです。

例えば、「定年まで会社などで働く」であれば、定年まで会社で働いて、定年後は趣味を楽しむ、とか、定年直後に世界一周の旅に出る、とか。
「定年前に稼ぎ切ってリタイア」であれば、45歳で稼ぎ切って、田舎、もとい、自然豊かなところに家を建てて田畑を買って自給自足の暮らしをする、とか。
「働けなくなるまで働く」は、その後の広がりが思いつかなかったので飛ばして、「起業・独立する」であれば、40歳までにお金を貯めて、ラーメン屋さんを始める、とか。

4つの未来のパターンの中からどれか一つを選んでみれば、その後どのようにしていこうかということを考え出すきっかけにすることができます
ですので、希望する未来について、何も思いつかない、とか、考えるのが難しい、という人は、まずは、4つの未来のパターンの中から、どれかを選んでみるとよいでしょう。

まとめ

今回は、『資産管理』を行うための第1のステップ、「将来 Vision ― 自分が希望する未来を言葉にして明確にする」について説明しました。

自分が希望する未来を明確にすることは、『資産管理』をするときに一番最初に行うことであると同時に、一番重要なことでもあります。
そうではありますが、自分が希望する未来ですので、それほど難しく考える必要はありません。
あんなこといいな、とか、できたらいいなということを考えて、言葉にするだけです。

そうしたことが特に思いつかない、または、考えるのが難しいという場合には、

  1. 定年まで会社などで働く
  2. 定年前に稼ぎ切ってリタイア/セミ・リタイアする
  3. 働けなくなるまで働く
  4. 起業・独立する

という、4つのパターンから1つを選んでみて、そこから少し詳しい未来を考えてみるのがよいのでした。
そして、未来を思う際には、実現の可能性とかは気にせずに、自由に考えてみればよいのでした。
大切なのは、自分の望みがどのようなものかを知り、それに向けて歩いて行こうとするきっかけを作ることですので、難しく考えずに、まずは色々な未来を想像してみてください。

このようにして、希望する未来が描けたならば、次は、その未来を実現するための目標の設定になります。 次回の記事では、その目標の設定について、解説していきたいと思いますので、ぜひ、読んでみてください。

 

 

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